[山崎家住宅/亀屋 茶店]
店舗二階の千本格子(せんぼんごうし)にも、薄暮はへだてなく訪れます。店舗には、灯りがようやく点されました。
気まぐれに、祭りを往きかう人々をシャッターにおさめても、流れるような軌跡でしか描けません。
宵山(よいやま)の、あちこちの会場では、山車(だし)が飾り置き(かざりおき)される頃。町はホッと一息、お腹をこしらえる時間帯。
町に薄暮が訪れると市内の会場では山車が飾り置きされます
町内の、軒(のき)にかけられた、紅白の軒端揃え(のきばぞろえ)の飾り幕が、一瞬 風にあおられました。人々は、祭りの熱気の火照りを冷ますようにして、つかの間の涼をそれぞれに求めます。
軒の上に置かれた、行灯仕立ての屋根看板も、訪れた闇におぼつかぬ、人々の足下を気遣い見守ります。
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