[山崎家住宅／亀屋 茶店]
秋も深まると、町には氷川（ひかわ）の山車（だし）行事、年に一度の川越まつりが、囃子の音に導かれて訪れます。
市内を南北に走る、蔵造り（くらづくり）の集まる一番街通りを、仲町（なかまち）で東に折れると山車は、押し寄せる観光客に行く手をはばまれながら、山崎家の袖蔵（そでぐら）にまで轍をすすめました。
囃子方（はやしかた）は、ここぞとばかりに調子をあおります。天狐（てんこ）は、狭い囃子台より身を乗り出すようにしてひとしきり舞うと、山崎家の繁栄と町の収穫を願い、神に支える狐としての役目を果たします。


祭りの前には 氷川の神を神輿に乗せて市内を巡行する