蔵造りの町「川越」にようこそ ご案内はわたくしノリックが… では ご一緒に。
[ 宮岡家住宅/町勘・まちかん ] 夕暮れがせまり、日が落ち始めると、蔵々の谷間には灯りが点されて、道行く人々は気ぜわしく、それぞれに家路を辿り始めます。 舗道にカメラを構え、遅すぎるシャッターに心を悩ませ、構図を探る私の肩や肘は、路を急ぐ人々の邪魔にならないでしょうか。 宮岡家の前に佇み、暖簾越しに漏れ落ちる、灯りをたよりにショーケースを伺うと、そこでは、長年の伝統の技法に培われ、代々磨き上げられてきた包丁が、わずかな光りのなかで鈍い光りを放ちます。