[ 原家住宅/陶舗やまわ 市指定有形文化財 ]
頭の芯を痺れさす、サンバの耳鳴りがまだやまぬ間に、太陽は西の空へ向けて沈み始めています。
原家(はらけ)住宅が、一瞬にしてシルエットに包まれると、一番街通り(いちばんがいどおり)では、薄暮の景色がみるみるうちに広がりました。
蔵の町にはめずらしい、感嘆の嬌声をユニゾンで響かせると、浴衣姿のうら若き乙女たちはいっせいに、暮れなずむ西の空へ向けてスマートホンをかざしました。
浴衣の袂からわずかにのぞく、いい匂いを辺りにふりまく何本もの白くて細い腕、なまめかしい情景に心奪われそうな、薄暮の頃のたよりない撮影です。
|