[ 大沢家住宅 店舗前入口 暖簾に描かれた大沢家の「印」 ]
店舗前、入口に下げられた暖簾(のれん)には、「山形(やまがた)」の、いわゆる「ヘの字」が描かれて、その下に組まれた文字は、主人の名「オオサワ」からとられた一文字「サ」でしょうか、商家(しょうか)の暖簾には目印となる大切な、おなじみの意匠の「屋号印(やごうしるし)」が、見事に染め抜かれています。
この屋号印は、「商紋(しょうもん)」とも呼ばれ、まだ文字が町人にまで十分に、行き届かなかった頃の江戸時代において、商いの屋号や内容を知るための、大切な役割を果たす記号として始まりました。
今で言う、シンボルマークやロゴタイプにあたり、当時なりのブランディングイメージの確立が、手探りとはいえ、早くもなされていた訳ですね。
また、近年においての制作なら、商紋を意識した、大変効果のあるデザインと思います。
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