[ 小谷野家住宅/深善・フカゼン ]
小谷野家住宅(こやのけじゅうたく)の表通りに面する二階には、他の蔵造り住宅が持つ重厚かつ堅牢な、火災時における飛び火から蔵を守る、分厚い観音開き扉(かんのんびらきとびら)が見当たりません。
その開放的な二階の窓の造りは逆に、小谷野家住宅が持つ特徴ともなり、この住宅は火の回り込みから難を逃れるために、隣家と接する窓の両脇に、上記の写真からも分かる袖壁(そでかべ)が設けられています。
一般的に袖壁は、装飾的な意味合いも深くは持つものの、目隠しや防火、防音などの役割を果たします。
|