[ 小江戸川越 春の舟遊 ]
竿をしならせて、船が大きく漕ぎ出されると、人々は川の中ほどまでせり出しては開く、見事な桜の花の色に見とれて、深くため息をもらします。
この見事なソメイヨシノによって、約100本ほどの並木が500mほどにもわたり、氷川神社(ひかわじんじゃ)の北側の河畔につくられます。
当時、戦没者の慰霊のために、桜の苗木が寄贈され、別名「誉桜(ほまれざくら)」と呼ばれると、以来、近隣の人々より親しまれては、今日まで大切に守られてきました。
河岸に押し寄せる人々に見守られ 和船は進みます
当時、江戸との行き来で栄えた新河岸川の舟運(しゅううん)も、鉄道の発展にともない、やがては衰退の運命を辿ることになってしまいます。
川面に散った花びらを分け すべるように舟は漕ぎ出されます
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