[ 芸者横丁 ]
二階の壁面に、観音開き(かんのんびらき)の窓扉を持つ住居の一階が、改装を施されたうえで「ロートレック」の店舗にあてられていたのでしょう。
でも、辺りの廃墟化した様相にもかかわらず、エントランスに取り付けられた木製のドアは、思いのほか小綺麗で、今でも現役を思わせる様子です。
今でも営業はされているのでしょうか
仕込みに忙しい、普段着のままの姿でママが、夕方の開店の支度にあわせて、今にも外へ出てきそうな気配がするのです。
ここで 何人の人々が 疲れた心を癒されたのでしょう
でも、横丁の存在に、気づかされてからはもう何年も、アーケードに灯りが点されているところを見かけたことがないのです。
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