[ 花冷えの新河岸川… 雨に散る桜 ]
いつもより静かな朝に、目を閉じたまま、起きることをためらっています。
先ほどより、わずかにですが、屋根をたたく湿った音が、ずっと窓の外から聞こえていたからです。
あぁ…、今朝は雨なんだ。
新河岸川 弁天橋近くの 河畔に散る桜
今年こそは、桜を撮り逃さぬよう、この数日来、ずっと言い聞かせてきたというのに、なんとも無粋な雨のしわざです。
でも、待てよ。こんな日に、出かけるからこそ、春まで待った甲斐のある、幸運に巡り会えるのかも知れない。
半信半疑、ウィンドブレーカーを羽織り出かけると、思わぬ雨よりの贈り物。
花びらの散る、新河岸川(しんがしがわ)の河畔には、いつもとは違う、幻想的な世界が開けていたのです。
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